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「立川……。そうかよ……やっぱり、みんなやる気なのかよ……!」

 良介は、何か諦めたように、ただ手をあげていた。
目の前で共に行動してしまった者が死んでしまったこと。それが、どうにもならない悔しさ、そして脱力感を強要 していた。もう、何もしたくなかった。

 涙が出てきた。


 でも、もう終わる……悲しい思いをしなくて……済む。


だが……いつまでたっても迎えは来なかった。目を開けると、立川は少し笑んでいた。

「バーカ。俺がお前を殺すとでも思ったのかよ……まぁ、この場にはそぐわないな」


 なんで……こいつも笑っていられるんだ?
 実際にここでクラスメイトが死んでいるのに、こいつはなにも思っていないのか…?!


塚本の時と出会いは一緒のようなものだけれど、お前は、塚本じゃない。

「塚本と、一緒にいたんだな。誰にやられたんだ?」

「情報目当て……か……ま、いいさ。襲われた奴を知りたいんだね」

そして、良介は立川に襲ってきた人物が津崎 修(16番)だと言った。
立川は一瞬わかったように頷くと、銃を下げた。そして、また笑んだ。

「そうか、とりあえず棚瀬はやる気じゃなさそうだ。塚本の代わりにはなれないけれど、寂しいようならどうだ い? 俺と一緒にいないかい?」

「そんな銃構えられていて信用できるかよ」

すると、立川は声をあげて笑った。そして、持っていた銃をおもむろにこちらへ投げてきた。
掴んで、持ち上げてみると、軽かった。異常なほどに軽く、そしてそれがプラスチックでできていると認識した。

モデルガンだってさ。まったく、使えない武器よこしやがってぇ。でもどうやらそっちは本物らしいな」

なるほど、理解すると同時に、塚本が握っている銃を取ろうとした。だが硬直が始まっていたので、無理矢理剥 ぎ取った。塚本、ちょっと借りるよ。
そしてスミスアンドウエスンを立川に渡すと、調べはじめた。

「これ、塚本の支給武器だったのか?」

「いや……違う。津崎に長明が撃たれたんだ……これはもともとは長明の支給武器で……僕の武器は暗視ス コープで、塚本は双眼鏡だったんだ」

「ふぅん……覗き見コンビだったわけね……ん? じゃあ弾は無いって事かな?」

マガジンを見たときに、どうも無いことに気がついたらしい。もう2発しか入っていないよ、と笑った。

「もう……デイパックは多分津崎が持って行っちゃったよ」

「じゃ、その手に持ってる箱は何だぁ?」

はっと気がついた。そして、逃げる時に、咄嗟に長明のデイパックから何かをつかみ出して走りだした事を思い 出したのだ。少しでも、津崎に反抗しようとして。


 まさか、これが……!


箱を開けた。金色の弾尻が、綺麗に並んでいた。

「大当たりだな」

 時計を見た。1時5分前だった。

「移動しよう……ここからちょっと北が禁止エリアになる」


 まだまだ太陽の日差しは強い。



【残り20人】




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