あとがき



 御拝読、本当にありがとうございました。執筆担当のガルナです。
 今回はAPCにて好評企画中の、『 RENZOKU 』に参加させていただきました。
 企画概要自体は上記のリンク先にありますので、ご存知でない方は一度ご覧下さいませ。

 えーと……というわけで企画の中では完結二作品目です。
 本当に五十号完結なるかどうかが見物ですが、徐々に埋まってきています。
 どれもボリューム満点なので、是非他の方の作品にも目を通してください。ここよりも楽しいかと。(笑)


■ 執筆時間について

 この作品は2006年の9月より連載を開始しましたね。中旬にOP−FLASHを揚げて、色々な感想をいただきまし
た。「村田修平が重要キャラっぽい」と予想された方もいて、ドキリとさせられたり。一応あれでも結構ミスリードを誘っ
たいやらしい嘘を重ねた紹介作品だったのですが、まだまだ手腕が足りないか。(汗)
で、3月下旬に無事このあとがきを書いているわけです。実に7ヶ月の連載期間。コンスタントに考えれば、一週間に
二話ずつ更新していた計算になりますね。それなりに貯めつつ更新していたので、そこまで追われることもなかった
ような気がします。全体的に見ればそんなに長い作品ではないので、簡単に読み直すことの出来る手頃な作品とい
うことで……とまではいかなくとも、またたまには読み返して欲しかったりします、はい。


■ 話の流れ方について

 まず、この作品は基本的には、一人称で物語は進んでいきます。その生徒が死亡するまで、ずっと同じです。死亡
すれば、主人公が変わり、またその主人公が死ぬまで物語は突き進む。本編では全部で六人で物語が構成されて
いますが、実はちゃっかり七人目が何処かに存在しています。まだお読みでない方は、探してみて下さいね。恐ら
く、この物語の裏側がわかる筈ですので。


■ 転校生について

 転校生「三鷹明弘」ですが、OP−FLASHでも述べたとおり実は簡単なアナグラムで、本名は「高見広秋」です。そ
して、折角偽名を与えているのに、生徒にはその名前を覚えてもらえませんでした。私の記憶の中でも、プログラム
中の彼の描写は、ただの「転校生」としか表記していない筈です。
今回、彼が視点の話は存在しなかったのですが、この38号では、彼はいわゆる「ブチ切れ状態」になっているという
設定になってます。誰も信じず、ただ生きることだけを考える。その状態なら、わざわざ彼の心情を入れなくとも、他者
からの視点で彼は描ける。そう思い……描けた、と信じたい。うーん……どうでしょうか。(苦笑)
そして、さりげなくキルスコアは二位です。とにかく彼が現れたら戦闘は免れられない。彼に殺されたキャラの何人か
は、あまり描写できなかったのが残念です。やはり転校生の存在って色々と難しいな、と考えさせられました。


■ 主人公達について

 一人目の木下栄一郎。こちらも実はトトカルチョ一位。担当教官の息子であり、なんか色々と潜入捜査していた素
晴らしい子。勉強も出来、運動神経もまぁまぁいい方。だけどこの子、少し太っててイケメンじゃないのよね。完璧人
間ではないことは確か。完璧ならプログラム前に死にません。もし巻き込まれていたとしても、やる気にはならないの
かも知れない。
二人目の河原雄輝。栄一郎の親友で、おっとりとしていながらも、開始前に滅茶苦茶やる気になったので、なんか仕
出かすのではと思わせときながら実は即死キャラ。この作品を書く際、最初に構想案に出てきた主人公が彼でした。
なんだかんだ言って、結構不遇なキャラでした。
三人目の柏木杏奈。唯一の女主人公。もう最初から飛ばしすぎです。こういう勢いのあるジェノを書いてみたかったと
いうのもあります。基本的には思想は河原と同じですが、彼女には兄のトラウマが付き纏っていた。実際、そのトラウ
マをあまりうまく表現できなかったのですが、なんか気に入ってます。ラストは原作の相馬並みに呆気ない最期となり
ましたが、「生きたい」という純粋な気持ちは綺麗にまとめられたかなと。
四人目の成海佑也。「なるみ」です。「なりうみ」じゃないです。頭脳派のくせして、マシンガンを所持してます。剛毅の
作品で言う奈木和之と似たところがあります。仲間を信じて連帯行動を行うか、仲間を思って単独行動を行うかの差
でしょうか。いつもマシンガンを誰に持たせるかは迷うところなんですよね。その武器だけで、立派な物語が出来ます
から。難しいところです。仲間を信じきれない彼なりの苦悩、うまく伝えられたかな。
五人目の村田修平。最初からなんかやる気になっていそうながら、なかなか動き始めなかった生徒。真打登場、て
な感じでしょうか。普段はおちゃらけたイメージ、とありますが、それだと四番にはなれません。彼は隠れた努力家で
す。様々な仮面を見てきた彼ですが、実は彼こそが一番のペルソナだったのではないでしょうか。彼が主人公になっ
てからの話の流れは個人的にお気に入りなので、とても書きやすかったです。動かしやすかった。
六人目、ここでまさかの木下父登場。生徒じゃないのかよと。(苦笑) これはもう完全に〆の空気が漂っていました
ね。同様に、普段はあまり触れられていない、子供を失くした親の気持ちを書いてみたかったなぁと。そんなん想像で
すから、完璧にするなんて不可能なんですが。最も最初に死んだ生徒が、結局物語の最後まで印象を残せたかな、
という意味では、ここでの起用は正解だったと個人的には。ちなみに自分、教官サイドの話を書くのが実は好きなん
ですよ。もうわかっているかもしれませんが。


■ ふたつの「テーマ」について

 この作品で触れてきたテーマは二つありますね。「麻薬」と「仮面(ペルソナ)」です。前者はもう全体を通して事件に
触れられていましたからね。麻薬を使う者は愚かだ、とか、個人的な偏見バリバリなんですが、このパンチ、皆さんに
伝わったんでしょうか。過激な思想云々と言われるのがやっぱり怖いのですが。(苦笑) 後者は成海、村田サイド辺
りから徐々に浸透してきた単語です。人は誰しも仮面を被っている。なんてのは当たり前ですが、それが普段の生活
からは想像できないようなものだったら、怖いですよね。プログラムなんてものは簡単にその仮面を剥ぐことが出来る
環境だと思うんですよ。だからこそ、そのギャップを描いてみたかったんです。実は麻薬常用者だったとか、ネットで
は違う人格だったりとか、現実にもありそうですな。……私? あまり裏表はないですね。ネットでも私生活でも変化
は特になし。人間観察は大好きですが。心の奥底で何考えてもいいじゃない。(汗)


■ その他の生徒について

 印象深い生徒をピックアップする形式で。
松本孝宏と佐野進。二人はクラスでも浮いた存在の不良で、嫌われていて、そして麻薬転売人の一味でした。ちな
みに松本はトトカルチョ二位ですね。伊達に不良やってない。父親に殺されましたが。活躍させる気は毛頭ありませ
んでした。
その対称で、佐野は活躍させたかったですね。彼の役割は柏木のトラウマ開花、そして復讐の最期を飾る存在でし
た。禁断症状とかよくわからんのですが、感情が不安定になったりするんですよね。……こうはなりたくないなぁ。
菅井高志。実は弱かった子。強いペルソナを被っていて、強がってはいたけれど、結局プレッシャーには勝てなかっ
た子。愚痴ったらまず面倒そうです。……当初の予定ではそんなキャラじゃなかったんですが。
城間亜紀。さりげなく恋愛が描かれているこの作品で、密かに村田を想っていた子。危険稗。私生活がほぼ皆無だ
ったんで、唐突な印象がありましたが。当然です。プロットの段階でも、こんな子になるとは思ってませんでした。
中峰美加。栄一郎を想っていた子。皆さん気付いたかしら。好きな人が消えたので、自暴自棄になった影響で簡単
に仮面が剥げた、そんな設定は最期まで貫き通せました。最期は惨めでしたが、お気に入りです。
萩野亮太。通称腹黒君。やる気であることはバレバレでしたが、変に仲間意識を持っていたが為に相手を救う同時に
自分も救われていたおいしいキャラ。でもプロット段階ではここまで嫌な奴になるとは思わなかったなぁ……。
榎本達也と工藤聡美。結局柏木に逃げられた後、二人で行動を共にすることにした。別に恋人同士ということではな
かったが、徐々に間が狭まっていった。工藤の支給武器は探知機。山小屋に隠れ、転校生が近くにいることを知り、
やり過ごそうとするがなぜか気付かれ、榎本が応戦するがやられ、工藤も一緒にやられました。てな裏話があったり
するわけですが、全部本編では書かれていません。こういうところが一人称の難しいところですね。想像自体はそん
なに難しくはないと思っていますが。
山本真理。トトカルチョ三位。開始早々上位面子が全員退場という意味で死亡した可哀想なキャラ。誰が殺したのか
は後半になってからでないと判明しませんが、山本にしろ小泉にしろなんとなく村田が犯人だっていうのは予想でき
たかな、と思います。
高橋俊。読み方は普通に「しゅん」です。本編では一度も登場しなかった彼。こういうキャラを作ってみたかった。実は
プロットから最も逸脱した存在だったりします。理由はまぁ察して下さい。
で、語られなかった他のキャラは色々と細かな設定がありましたがほぼ一発退場キャラです。そんなに深くはありま
せんでした。強いて言うなら、転校生の初被害者である進藤絵里子の不運が隠しでそれとなく語られているくらいで
しょうか。書ききれなくて申し訳ない。特殊一人称って、難しいですね。


■ さいごに

 長くなりましたが、執筆担当の私からは以上です。
前々から友人が挿絵を提供してくれるとのことでしたが、ようやく目処が立ちましたそうです。これから、ちょこちょこと
まとめて揚げていきたいと思います。頑張れ朝倉。

というわけで、長々と本当にありがとうございました。次回作は既に名簿を公開してありますが、執筆活動をはじめる
のはもうしばらく先になりそうです。それまでの間、どうぞ次の作品にご期待下さい。
そして、感想などもいただけると作者大喜びします。一言でいいので、宜しくお願い致します。

……実際何人くらいに読んでいただいていたのか、よくわからない状態なんですよね。(苦笑)
毎日カウンタが三桁はまわっているので、その半分の五十人くらいかしら、と予想してみる。無謀か。

 では。(¨)ゝ


 2007/3/27/00:18 ガルナ